2019年6月8日

道路と私

投稿者 : rfuruya

 

★『高速道路と自動車』という情報誌がある。
 道路の専門家や大学の先生がたが執筆されていて、その目次を見ても非常に高度な内容になっている。
 そんな情報誌から何故か3月に執筆依頼があって、私はどうも放っておくのは嫌な性分なので、すぐ原稿を書いて送ってあったのだが、忘れたころにその6月号が送られてきたのである。
  
 『道路と私』というテーマで、こんな書き出しでご指定の文字数で2ページに纏めている。
   
★こんな書き出しでスタートしているのだが、送られてきた情報誌の随筆を読み返してみても、私は一般の方よりは『道路』にはご縁があって生きてきたのだなと思う。
私はこの情報誌の母体である「高速道路調査会」がスタートした同じ年度の昭和32年に川崎航空機に入社し、昭和35年に新事業として二輪事業をスタートさせた当初からカワサキの二輪事業に従事し、主としてマーケット分野の担当をしたのだが、二輪事業は四輪とはちょっと違った販売店網を通じての「ネット販売」なので、各国に点在する販売店訪問の機会も多く、自らクルマを運転して「世界の道を走る」ということが多かったのである。
運転免許を取得したのは、昭和40年6月の27歳の時で、この年の7月に名神高速の西宮ー小牧間が開通したので、私の車の運転は高速道路と同時に始まったと言ってもいい。二輪のレース担当だったこともあって、鈴鹿サーキットに通うために西宮から栗東までの名神高速道路を毎月のように走っていた。
未だ免許を持ってる人のほうが少ないようなご時世で、高速道路を走ったことがある人など少ない時代だったのである。
昭和42年(1967)からは東北6県の担当となり、広い東北6県を車で走り回っていた。ただ当時の東北の峠越え道は、その殆どが未舗装の砂利道で、むしろ雪が降った方が走りやすいデコボコ道だったし、日本の道路舗装率は15%ぐらいでしかなかった。そんな日本の道路も昭和44年(1969)に東名高速が出来て以降はどんどんよくなって、「高速道路の快適さ」を身に染みて感じた、私自身はそんな世代なのである。
●東名道路が出来たちょうどその年には川崎重工・川崎車両・川崎航空機の3社合併があって川崎重工業となり、カワサキの二輪事業もアメリカ・ヨーロッパ・東南アジアなどの海外市場での展開が主流になったので、世界の道を走る機会にも出会うことになったのである。
海外出張は、国際免許でレンターカーを借りて、自らクルマを借りて販売店を訪問するのが殆どで、アメリカのハイウエーは勿論、ヨーロッパの各国、ドイツのアウトバーンもスペインのジブラルタルからのあの海岸線も、イギリスなども、東南アジアではタイ・インドネシアの各国も、アフリカのナイジェリアの田舎道も、ラゴスのビックリするような渋滞も知っているし、どこの国でも結構長い距離の運転を経験している。
 日本の国内も沖縄以外は全県自分でハンドルを握って運転しているし、海外での走行距離も相当なものなのである。
そんな世界の高速道路や道を走ってみて、世界の道というのは「無料」というのが普通で、高速道路にお金が要るなどというのは日本だけの特有なものかも知れない。
 アメリカではハイウエイとは言わずにフリーウエイだし、一般道路との違いは自動車が走る速さではなくて、道路の車線の数だと思ったほうがいい。
 アメリカのフリーウエイは片側7車線もある広い道が続いている。速さで言えば延々とますぐな道が続く地方の片側2車線の5号線などのほうが渋滞がなくてむしろ快適なのである。
 ドイツのアウトバーンで一番印象に残っているのは、運転マナーの良さである。自ら走るスピードごとにレーンの選択がなされていて、内側からの追い抜きなどは皆無である。こんなマナーの良さがスピード無制限を可能にしているのだと思った。
 そんなドイツのマナーの良さに比べると、アメリカも日本も運転マナーがいいとは言えないように思うし、昨今の日本での「あおり運転」などは論外と思ったりする。
●二輪事業に長く携わってきた当事者の立場から、二輪車と日本の高速道路や一般道との関係も述べていて、「二輪車」は省資源・省エネな製品だし、何よりも道路の占有面積は四輪に比べると圧倒的に少ないし軽いので、道路の負担も小さい道路にとっては「優しい製品」だと思っているのだが、率直に言わせて頂くと、高速道路も一般道もその殆どが四輪車をイメージして造られていて、道路設計に二輪車に対する想定とか仮説みたいなものは、ほとんどないのが現実なのではと思ったりする。
高速道路での「二輪車の二人乗り」が認可されるまでなかなか大変だったのもよく解っているし、高速道路の二輪車の料金が軽四輪と同じだという不満があるのもよく承知しているとも述べている。
 そんな二輪業界の中で、私自身は今もなお二輪車とは何かと関係して生きていて、この随筆に出会うきっかけになったのも、「二輪文化を伝える会」やそれを支援している「NPO法人GoodTimes」のウエブサイトがご縁で繋がったのである。
★ホントにご縁があって、いつも思っていることが語れてよかったなと思っている。
高齢者の事故など、道路上では毎日、いろんなことが起こる。
 道路をいま占有しているのは間違いなく『自動車』なのだが、道を歩く『歩行者』にとっても『二輪車』にとっても、優しい道路行政であって欲しいと願うものである。

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