2021年2月17日

カワサキオートバイ販売出向の10年間  その 7   自分史

投稿者 : rfuruya
★1970年代後半の『カワサキ特約店構想』について書いてきたが、
その中には『二輪車新聞の衛藤誠さんの記事』を引用もさせて頂いたのだが、
衛藤さんは 二輪車新聞 の創刊号から関わっておられるベテラン記者なのである。
 二輪車新聞のネットのホームページの中にも衛藤さんの『創刊号作り』の話なども載っている。
  
衛藤誠さんとは、昭和36年川崎航空機に単車営業部が出来た最初の頃からのお付き合いだったが、昨年まで現役記者で活動されていたのである。
この時代の大阪特約店の記事は、衛藤さんにとっても懐かしい想い出なのだと思う。
そこには非常に詳しく当時の取材記事から書かれているので、
ご紹介しながら、私の感想を述べてみたい。
●印の文章が『私のコメント』である。
★まずは『カワサキ販売網づくりの今昔(1)』はこのように始まっている。
これは、これまでの“実用車のカワサキ”から脱皮し、“中・大型スポーツ車”を中心とする販売展開を目指すため、新しい販売方式を模索しての動きであり、特に東京・大阪・名古屋など大都市市場で見られてきた。
既にこの前年、70年(昭和45年)には東京で、中・大型機種の販売を指向する販売店約50店による「東京カワサキ会」が結成された。
これに触発された大阪でも、カワサキオートバイ販売大阪母店(近畿地区を統括)大阪営業所が1月、府下の主力20店を和歌山の勝浦温泉に招待して新年会。この席上、古谷錬太郎所長が“中・大型機種を指向する販売店の組織化”を相談したところ、出席者の大半が賛成し「早急に準備を進めてほしい」ということになったという。
この直後、古谷氏から私に声がかかり、古谷氏が考える新しい全国の“カワサキ販売店組織化構想”を示し「この早急な実施を図りたい」との話。
そこで私も「この構想を二輪車新聞に掲載していいのか」と問いかけると、「是非大きく書いて」ということになり、本社でも“面白い”ということで、2月5日付で、1面トップで大きく扱ってくれた。
ところがカワ販でこの記事が大問題となり、私と古谷氏が明石のカワ販本社に呼びつけられ、当時の荢野豊秋専務から“大目玉”。
荢野専務曰く「現在、全国にカワサキ車を販売してくれている販売店は1000店以上ある。この販売店は、何の前触れもなくこの記事がいきなり舞い込んできたら何とする。販売店の今後の経営方針にも大きく影響するばかりか、カワサキの今後の営業活動にも大きく支障が出る」というような主旨のお叱りの言葉を約3時間。私は荢野専務のお叱りは“ごもっとも”と思い、大いに反省させられた。
● 衛藤さんはこのように書かれているのだが、確かに本社サイドの決済など受けずに、取材に応じたというか、『取材をお願いした』のは間違いないのだが、当時の大阪市場での『カワサキ』が新販売網政策を展開し、その実現を目指すにはこれくらい迫力のあることをやらないとダメだったのである。
 強烈な反応があったということは、目的は達成できたということだと思う。
 衛藤さんは『反省』と言っておられるが、私は全く『反省などしていない
私の性格テストの中で一番強烈に出る欠点は『反省しない』ということなのである。
ところが一方の古谷氏も、その場では“ハイ、ハイ”と平身低頭していたが、後々、古谷氏の言葉から、これは“確信犯”だと感じさせられた。
「難問題にチャレンジするには、まず、事を公に発表してから進める。当然リスクはあるだろうが、そのくらいのことは最初から覚悟している。
私は物事を半年刻みに考えており、半年で出来ないものは、10年経っても出来る保証はない。
これは私の信念であり、今度のことでは、衛藤さんには迷惑をかけたが、“事を急ぐため”の常套手段であり、物事の実現には大きな“追い風”になります。
もちろん、これには多くの人たちを納得させる正当性がある限りです」とのこと。全く恐れいりました。
●衛藤誠さんとは、カワサキの二輪事業のスタート時点からお付き合いがあり、現役時代私はホントにいろいろとお世話になったが、この時期のカワサキの特約店政策が順調に推移したのも、この二輪車新聞の記事が大いに寄与したのは間違いないのである。
そして、『その2』はこのように続いている。
古谷氏の狙い通り、事はトントン拍子に進み、「半年あれば物事はある程度の現実をみる」とおっしゃる通り、この年の5月には大阪府下の主要な販売店25店が参加して「大阪カワサキ共栄会」の結成総会にこぎつけ、カワサキオートバイ販売から田中誠社長の出席もみた。
名称の「大阪カワサキ共栄会」は、その文字通り“カワサキとその販売店が共に栄える”という願いを込めたもの。また、その会長には船場モータースの岡田博社長が就任した。
さらに5カ月後の10月には、同共栄会の2回目の会合が開かれ、東京カワサキ会から北多摩モータース、城東カワサキの両社の社長さんも来賓で出席し、東京の組織活動などの情報を話し、相互に意見交換を行った。
このあと、カワ販大阪営業所は、カワサキ共栄会メンバーを軸とした販売強化策を展開して、府下の販売店のうち約500店もの販売店との取引中止を実施した。
同時に「カワサキ特約店制度の基本構想」の検討にも着手した。
これにはカワ販本社の田中社長も大阪の展開に強い関心を示し、その取り組みを側面から支援したこともテンポを早める要因になったようである。
おりしもカワサキは、この年(71年)、“二輪車事業10周年” を記念して、全国的な「二輪車事業10周年記念セール」を展開し、このセール成約の優良店100店を“KMC&米国市場視察旅行”に招待することにした。
このセールの主催は全国カワサキ会(小野寺和夫会長)。この会は、全国のカワサキ代理店組織で、カワ販の各地区母店もこのメンバーに含まれており、大阪母店長の古谷氏は同会の副会長に就任していた。
「米国視察旅行」は、72年(昭和47年)1月8日から15日までの7泊8日で、KMC(カリフォルニア)とサンフランシスコなど西海岸の旅で、参加した100店のうち、約50店は東京地区、残る50店が大阪をはじめとする関西と、名古屋地区の販売店であった。この帰国直後には、京都カワサキ共栄会も結成をみた。
● このアメリカ市場視察団は、全国カワサキ会が主催したもので、私自身の発案なのである。
当時のアメリカ市場の販売網がどのようなものなのか?
今後、国内市場で『二輪専門店網』を確立するためには先進市場のアメリカを是非観たいと思ったのである。
この時代未だ『海外旅行』など一般にはなかった時代で、二輪業界では勿論初めてのことだった。参加した国内100社はアメリカ市場を見て『洗脳』されたと思うし、東京を中心に、大阪・京都・名古屋などから参加した人たちは、
一気に燃え上がったとと言っていい。
私はこの視察団の団長を務めたのである。
このあと、4月にはカワサキ本社に東京・大阪・名古屋地区を統括する直営部が社長直轄として設けられ、直営部長に大阪母店長から古谷錬太郎氏が赴いた。
前年から検討されていた「カワサキ特約店制度」の構想も急ピッチで進み、8月中にはその概要がまとまり、二輪車新聞の8月31日付けに掲載。
9月8日、大阪の厚生年金会館で、この正式な発表説明会を開いた。
まずは直営部管内の東京・大阪・名古屋地区で先行することにして、正式なスタートは72年10月1日からだった。
契約第1号は、説明会を行った翌日の9月9日、大阪の船場モータースで、しかも船場モータースの岡田博社長は自店の契約だけでなく、東・名・阪各地で契約促進をバックアップした。
さらに翌年の73年9月からは、この「カワサキ特約店制度」を全国的に導入することになり、首都圏全域や広島、福岡などで積極的な活動が展開された。
これには、東京・大阪・名古屋地区で特約店契約を結んでいた販売店も積極的な協力を行ったという。
また、当時のカワサキは“ZⅡ”をはじめとする中・大型車の販売が好調で、これも特約店契約促進の追い風になったようである。
カワサキが現在取り組んでいる新しい販売網政策の「カワサキ・ネットワーク」と、46年前に取り組んだ「カワサキ特約店制度」は、新しい販売網を構築しようという狙いは共通している。しかし、唯一異なる点を挙げると、現在進めている制度は、寺西猛社長、清水泰博取締役を中心に、本社で綿密な計画を練り、これを全国展開している点で、
46年前の制度は、販売店の声などを汲み入れる形で地域の営業所長などが考え、これを可能な地域から全国的に拡大しようとした点だと思われる。
この差異は、混沌とした46年前の二輪車市場と、すでに成熟しきっている現在の二輪車市場という、全く異なる時代的な背景がもたらすものだと思う。
● この衛藤さんの原稿は2017年に書かれたものであり、
現在も進行中の『新しいカワサキの販売網政策』との比較が行われているのだが、時代も違うのだが最も異なる点を挙げるなら、
 現在の『カワサキネットワーク』はホンダさんも殆ど同じような政策を採られているのだが、
 1970年後半の『カワサキ特約店制度』は二輪業界でカワサキだけが先駆けてその『先頭を走った』ということだろう。
私自身は常に『二輪業界に貢献』ということがベースにあって、この時点の特約店制もそうだが、
カワサキ専門店システム』ではなくて、他メーカー車の販売OKなのである。
なぜ今は、各メーカーオンリー制に走るのだろうか?
末端のユーザーにとってみると、いろんなメーカーのクルマがある方がいい筈だと思う。
ずっと後、創ったユーザークラブKAZEも、その基本コンセプトは、
カワサキだけのユーザーのものではなくて、for Everybodyなのである。
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